「転職したいな」「看護師の転職ってから始めればいいの」
看護師で一定のキャリアを積んだり、ライフステージが変わると、転職が頭をよぎることがあるでしょう。
転職はキャリアアップの可能性を広げたり、ライフステージの変化に合わせたりするうえで重要な選択肢のひとつです。
しかし、看護師の転職は候補が多いぶんだけ、失敗と感じるリスクも少なくありません。
本記事では、実体験をふまえ、転職するときに絶対やっておいた方がいいことをわかりやすく解説します。
さらに転職サイトの効率的な活用法も説明するので、転職で悩まれている方の行動のきっかけになれば嬉しいです。
看護師の転職前にやっておいた方がいいこと3つ
看護師の転職前にやっておいた方がいいことを3つ説明します。転職後に、毎回いいキャリアップができている人と、何度転職しても自分の希望に近づけず不満ばかりたまる人の違いは、実はこの3つにあります。
それぞれ説明するので、くわしくみてみましょう。
自己分析を徹底する
自己分析を徹底することがまず大切です。「え？そんなこと？自己分析くらいするでしょ」と感じるかもしれません。
理想の未来に近づくために転職しても「失敗だった」と感じることもあります。その一方で「転職してキャリアップができた」と満足できる人もいます。
その違いは自己分析にもとづいて転職活動ができたかどうかと言っても過言ではありません。実際にどのように分析すればいいのかみてみましょう。
| ステップ | 具体例 |
| ステップ1 | 自分の気持ちを整理する例）仕事に飽きてきている、新しい刺激がほしい |
| ステップ2 | 今の職場のいい点・悪い点をピックアップする例）人間関係がいい、残業が多い |
| ステップ3 | どのような未来を希望するか考える例）糖尿病の教育の専門知識を深めたい、残業が少なくプライベートが充実する環境がいい |
このたった3つのステップが、次の職場を選ぶときに大切なポイントになります。頭の中で考えるだけでなく、紙に書き出したり、スマートフォンのメモ機能を活用したりするのがおすすめです。
それぞれの項目は、できるだけ具体的に、思いつくだけあげてみてください。ここでの情報量が多ければ多い方が転職先を探すときに役立ちます。
優先順位をつける
自己分析をしたら、優先順位をつけましょう。今の自分の気持ちと向き合い「何を大切にしたいのか」を考えます。
ライフステージによっては、仕事に求めるものが変わることもあります。
例えば、20代の頃はスキルアップや経験の幅を広げることを優先していたけれど、30代になり家庭を持つとワークライフバランスを重視するようになる、といった変化があるでしょう。
優先順位を決める際には、以下のような項目をリストアップし、順位をつけてみてください。
| 項目 | 具体例 |
| 仕事内容 | ・専門性を高めたい・患者さんとじっくり関わりたい |
| 働き方 | ・夜勤なしがいい・パートで働きたい |
| 給与・福利厚生 | ・給料アップを目指したい・ボーナスがいい職場がいい |
| 人間関係 | ・先輩や後輩などの関係が厳しくないところがいい・チーム医療を大切にする職場がいい |
項目ごとにリストアップできたら、自分が大切にしたい部分の優先順位をつけます。全ての希望がかなう職場を見つけるのは難しいですが、優先順位の高い項目を重視して職場を選ぶと後悔するリスクを減らせます。
ゆずれない条件とゆずれる条件をわける
看護師の転職を成功させるためには、ゆずれる条件とゆずれない条件を明確にしておくのが大切です。
例えば「救急医療を学びたいので、シフトの希望が通らなくてもいい」「給料を重視したいので、診療科はどこでもいい」などです。
全ての希望がかなう職場を探そうとすると、全てが中途半端になり「転職が失敗だった」と感じる原因になります。
ゆずれる条件とゆずれない条件を明確にすることで、次のように転職後の気持ちも保ちやすくなります。
- 給料重視で選んだので、希望の診療科ではないけど給料が上がって良かった
- 通勤時間を重視したので、給料が下がったけどプライベートな時間が充実できる
- 仕事は過酷だが、希望する診療科でキャリアアップができ充実している
毎回「転職が失敗だった」と転職を短いスパンで繰り返す人は、ゆずれる条件とゆずれない条件の整理ができておらず「こんなはずではなかった」と感じるのでしょう。
ゆずれる条件とゆずれない条件をしっかり整理することが転職を成功させるためには不可欠です。
転職サイトは使わない方がいいって本当？
転職サイトの利用については賛否両論あるのが現実ですが、筆者の経験では「転職サイトを使う方がいい」という意見です。情報量が圧倒的に多いのと、さまざまな交渉を専門のアドバイザーがしてくれるからです。
では、転職サイトは使わない方がいいと言われる理由をみてみましょう。
| 理由 | 具体例 |
| 求人の質にばらつきがある | 掲載料を支払った病院や施設の情報がのるため求人にばらつきがある |
| 実際の労働環境と異なる可能性がある | 「残業なし」の掲載が、実際には残業がある |
| 転職エージェントから連絡が頻回になる | 早く決めるようプレッシャーをかけられる |
転職サイトに掲載されている求人は、病院や施設が掲載料を支払っているため求人にばらつきがある可能性があります。人気の施設では、あえて転職サイトに掲載しなくても志願者が集まるため、人気のある施設や待遇のいい施設の求人が少ないケースもあります。
しかし、掲載されている求人がすべて悪い勤務先かというとそうではありません。条件に関して、あらかじめ伝えておくと転職エージェントのスタッフが病院や施設へ希望を伝えてくれるため自分で伝える必要はありません。これは、転職エージェントを使うメリットだと筆者は考えます。
紹介してもらってもあまり納得がいかなかったり、気持ちが変わったりして転職につながらないこともあるでしょう。
そのときは、自分の気持ちの変化を正直に伝えれば大丈夫です。何度も転職サイトを使い、求人を紹介してもらいましたが、納得いかないときにその旨を伝えるとそれ以上何かを強いられることはありません。
自分で求人情報をいちから全て集めるのは大変な作業です。結果的に自分が直接応募した転職先に就職したとしても、転職サイトを使い情報収集するのは大切です。
まとめ
看護師の転職は、自分のキャリアやライフスタイルに大きな影響を与える重要な選択です。成功するためには、転職する前に「自己分析を徹底する」「優先順位をつける」「ゆずれる条件とゆずれない条件を整理する」の3つを徹底するのがポイントです。
転職サイトは、情報収集するのに役立ちます。数ある候補の中から自分にあった転職先を見つけましょう。
転職は自分の未来に関わります。慎重に準備を進め、自分にあった働き方をみつけてください。
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