「病院以外で看護師として働くのってどうなの?」「離島での看護師の仕事に興味があるけど実際の働き方は?」
看護師としてキャリアを積む中で、病院以外の職場で働くことを考える方も多いのではないでしょうか。
離島での看護師の仕事は、自然に囲まれた環境で患者さんとじっくり向き合える点が魅力です。本記事では、離島の高齢者施設で働く魅力や実際の仕事内容について、病院勤務との違いを解説します。
離島に興味がある方の転職のきっかけになれば嬉しいです。
離島で働く高齢者施設の魅力5つ
看護師は病院以外にも転職先の候補がさまざまです。ここでは、離島の高齢者施設で働く魅力を5つ解説していきます。
利用者さんとの距離が近く、一人ひとりにじっくり向き合える
病院以外の転職の魅力として、利用者さんとじっくり向き合えることがあげられます。病院では、ひとりの看護師が何人もの患者さんを担当しなくてはいけません。
その一方で、高齢者施設では医療的な処置も限られており、一人ひとりとじっくり向き合えることが魅力です。
利用者さんの「話に耳を傾ける」ことができ、日々の会話や仕草から体調面の変化に気づくこともできます。
都市部の高齢者施設では、利用者さん同士が元々知り合いというケースはあまり多くないのに対し、離島では皆さんがもともとの知り合いであることが多いという特徴があります。
お互いを昔から知っているからこそ、利用者さんたちの人生の背景を知ることができます。本人や家族以外からも、その利用者さんの昔の生活を知ることができ、その人らしい生活を支えるために役立ちます。
自然に囲まれた環境で働ける
離島での仕事は、自然環境が身近なのが魅力のひとつです。海や山が近く、ふとしたときに見る風景にいやされます。
医療現場では、緊迫した状況での仕事や患者さんとのやりとりなど精神的に緊張した状態が続くことが多く、知らないうちにストレスがたまっている可能性があります。
通勤や勤務時など、自然豊かな景色を目にするのは気分のリフレッシュに役立つでしょう。
休みの日にも、アウトドアを楽しんだり、空気のすんだ環境で落ち着いて過ごせたりするのは離島ならではの魅力です。
幅広いスキルが身につく
離島の高齢者施設では、人材や物資が限られていることも多く、看護師としての応用力や幅広いスキルが求められます。
たとえば、都市部の病院では「医師」「リハビリスタッフ」「介護士」など職種ごとに役割が分担されているケースが多い一方で、離島の現場では看護師がさまざまな役割を担うことも少なくありません。
医師や理学療法士の指示のもと、リハビリをおこなったり、ときには介護業務(食事・排泄など)もします。
「医療」と「介護」の両面を理解し、実践できる看護師スキルが求められます。さらに、医師が常駐していない場合には、バイタルチェックや健康観察の日々の業務に加え、緊急時の初期対応や連携病院への報告も看護師の役割です。
都市部の高齢者施設では「看護業務」のみをするところが多いのに対し、離島の高齢者施設では、その枠を超えた経験がつめます。
最新の機器や物品がそろっていない場合には、今ある医療資源をどう活用すればいいかを考えるため応用力もつくでしょう。
地域の一員としてのやりがいを感じられる
離島の高齢者施設で働くと、単なる施設スタッフではなく、地域の一員として暮らしの一部を支える存在になることが実感できます。
都市部と比べて、地域の住民同士の距離が近く「誰の役に立っているのか」を実感しながら働けるのが魅力です。
たとえば、利用者さんの家族と日常的に会ったり、地域の行事で一緒に活動したり、仕事と生活がつながっている感覚を感じられるでしょう。
地域の方から「ありがとう」「看護師さんがいると助かるよ」など声をかけてもらうことも多く、自分の存在が誰かの役になっていることを実感できます。
経済的なサポートや移住支援が充実している
離島での仕事は、移住支援や経済的なサポートなど行政や施設から手厚いサポートがあることも少なくありません。
人口が減っている地域や、医療・介護の人材の確保が難しい地域では、看護師や介護職など資格がある方を対象とした移住支援に力を入れている自治体もあります。
看護師向けの求人では、家具付きの寮や車のレンタルなどすぐに生活できる環境が整っているケースもあります。
自治体によっては、移住者に家賃補助が一定期間でたり、引っ越し金のサポートがあったりなど補助が受けられる可能性もあるため、希望の自治体のホームページで詳しくは確認してみてください。
地方創生の一環として歓迎される環境で働けるのも看護師のやりがいや誇りを感じるきっかけになります。
まとめ
離島の高齢者施設で働くことは、利用者さんとじっくり向き合える時間、自然に癒される環境、そして看護師としての幅広いスキルを磨ける貴重な経験につながります。
地域の一員として感謝されながら働けることも、大きなやりがいです。さらに、移住支援や経済的なサポートが充実している地域も多く、離島での生活を始めるハードルは年々下がっています。
「病院以外の働き方をしてみたい」「人との関わりを大切にしたい」と考える方にとって、離島の看護師という選択は、新しいキャリアの第一歩になるでしょう。
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