「離島での仕事ってどう?」「離島の育児に興味があるけど理想と現実は違う?」
都市部を離れ、離島で看護師をしながらゆっくり子育てをしたいとお考えではありませんか。
離島での看護師や育児は、都市部での生活と違う点があります。本記事では、離島に転職した看護師ママが得たことや、仕事と育児の変化を解説します。
離島での生活に興味がある方の疑問解決につながれば嬉しいです。
看護師ママが離島に転職した理由
私が離島に転職した理由は、「ゆっくり子育てをしたい」と思ったからです。きっかけは、新型コロナウイルスの流行によって、都市部での生活に息苦しさを感じたことでした。
当初は地方都市への移住も考えていましたが「どうせなら、都市部とは違う暮らしをしてみたい」と思い、たどり着いたのが「離島」という選択肢でした。
移住先として選んだのは、次の理由から瀬戸内海にある離島です。
- 気候が穏やかで過ごしやすそう
- 生活に必要なものが適度にそろう
- 小児科医が常駐している
子育てと仕事の両立を考えたうえで、安心して暮らせる環境を選びました。災害が少なく、小児科医が常駐しているのが決め手と言えるでしょう。
看護師ママが離島に転職して得た3つのこと
実際に離島に転職し、得た3つのことを紹介します。
時間のゆとり
離島に転職して、大きく変わったことのひとつが時間のゆとりです。特に通勤時間が短くなったことで、日々の暮らしに余裕ができました。
離島の生活圏は非常にコンパクトです。職場から保育園までも近く、送り迎えはスムーズにおこなえます。
都市部で働いていた頃は、職場まで片道30分以上かかっていました。仕事を終えてから保育園に迎えに行き、帰宅するまでに1時間ほどかかるのが当たり前でした。
都市部では、職場や保育園の選択肢が多く、条件を工夫すれば通いやすい場所を選ぶこともできます。しかし当時は、自宅のすぐ近くに職場があることに少し抵抗を感じていました。
離島では、生活の選択肢は限られます。その代わり、仕事も育児も日常生活も、すべてが近い範囲にまとまっています。
職場と家庭が近いことが当たり前になると、移動にかかる時間も気にならなくなり、自然と心にも余裕が生まれました。
外食や娯楽が少ない分、休日の過ごし方もシンプルになります。何をするかを決める時間が減り、家族と過ごす時間や自分自身を整える時間が増えました。
人とのつながり
離島で暮らすようになってから、人とのつながりを強く感じるようになりました。職場のスタッフや地域の方々とは、まるで家族のような関係が築かれています。
子育てをしていると、周囲の人が子どもの成長を見守ってくれていることを実感することも少なくありません。生活圏が狭いため、日常の中で顔見知りと出会う機会が多く、スーパーや道端でもよく声をかけてもらいます。
「大きくなったね」「もう保育園に通っているの?」といった、家族以外の誰かが日常的に気にかけてくれることは、離島ならではの温かさです。
「困ったときはおたがいさま」という文化が根づいているのも特徴です。移住してしばらく経った今では、地域の人たちに助けられながら日々を過ごしています。
野菜のおすそ分けをいただいたり、畑での収穫体験をさせてもらったりと、地域とのつながりを通して得られる経験はとても貴重です。人との距離が近いからこそ感じられるあたたかさは離島暮らしの利点です。
看護師としてのやりがいの再確認
以前は日々の業務に追われ、目の前の仕事をこなすことで精一杯の毎日でした。しかし、離島で働くようになってから、看護師という仕事のやりがいを改めて実感するようになりました。
離島では、看護師をはじめとした医療従事者の数が限られているため、医療だけでなく生活支援に近い内容まで、幅広く対応することが求められます。
治療や処置だけでなく、患者さんがどのような生活をしているか、何に困っているのかといった、生活全体に目を向ける機会が多くなりました。
その中で、自分のこれまでの経験やスキルが、誰かの生活を支える力になっていることを実感できるようになったのが看護師としてのやりがいを感じる理由のひとつです。
離島では患者さんとの関わりがゆっくりな傾向があります。顔や名前を覚えてもらい、信頼関係を築きながら、一人ひとりにあった看護を考えられるようになりました。
離島の求人の探し方
離島の求人の探し方を解説します。
転職サイトに登録する
離島で求人を探すときは、看護師専門の転職サイトを活用しましょう。大手の転職サイトには、全国の病院やクリニック、施設の求人が掲載されています。離島や地方の求人も扱っていることがあり、自分の希望条件に合わせて検索できるのが魅力です。
転職サイトに登録すると、一般的には、専任のアドバイザーが付き、希望条件をヒアリングしたうえで求人を提案してくれます。気になる求人について、勤務時間や待遇などの詳細を確認してくれたり、応募先と条件交渉をしてくれたりすることもあります。
離島の求人は、掲載数が少ないこともあるため、複数のサイトに登録しておくとより多くの情報を得ることができるでしょう。自分では見つけにくい非公開求人が紹介されることもあるため、積極的に活用するのがおすすめです。
移住したい地域の自治体のホームページを確認する
移住したい地域が決まっている場合は、その地域の自治体ホームページもチェックしてみましょう。自治体によっては、医療職の求人をまとめて掲載していたり「地域医療を支える人材募集」などの特設ページを設けていることがあります。
島内で中心的な役割を担っている病院や診療所は、自治体と連携して人材を募集していることが多く、地元密着型の求人情報を見つけることができます。
移住支援制度や、看護師に対する奨学金返還支援、家賃補助などが用意されている自治体もあるため確認してみてください。
直接問い合わせる
気になる医療機関や施設がある場合は、直接電話やメールで問い合わせてみるのもおすすめな手段です。特に、小規模なクリニックや介護施設などは、求人サイトや自社ホームページに求人情報を掲載していないこともあるからです。
問い合わせるときには「離島への移住を検討していること」「看護師として働きたいと思っていること」「見学は可能か」など、具体的な意向を伝えると、担当者にも真剣な気持ちが伝わりやすくなります。
直接やり取りをすることで、実際の雰囲気や勤務条件について詳しく聞くことができ、ミスマッチも防ぎやすくなります。
まとめ
看護師ママが離島に転職したことで得られたものは、時間のゆとり、人とのつながり、そして看護師としてのやりがいの再確認でした。離島では生活圏がコンパクトで、通勤や保育園の送り迎えがスムーズになり、家族との時間も増えました。
地域の人々との距離が近く、子どもを見守ってくれるあたたかさを感じられることも、離島ならではの魅力です。看護師としては、医療だけでなく生活全体に目を向けた支援が求められ、信頼関係を築きながら個別性のある看護を提供できるようになりました。
離島の求人を探すには、転職サイトの活用、自治体ホームページのチェック、直接の問い合わせなど複数の方法があります。情報収集と準備をしっかりおこない、自分に合った働き方を見つけてみてください。
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